「日の目を見るバンドと地下のバンド。その違いは紙一重なのかもしれないと思っていましたが、実は違うのかもしれませんね。」
過去にバンドマンとして活躍していた方とお話した際に、バンドの在り方について考えさせられました。
■「個性と才能を爆発させれば上手くいく。」
- 意見1: メンバーそれぞれが持つ個別の目標や音楽に対するアプローチを尊重する。
- 意見2: 個人の芸術的自由と創造性を追求する。
- 意見3: メンバー間の意見の相違や目標の不一致は折り合いを付けて進める。
■「バンドは運命共同体であることを忘れるな。」
- 意見1: バンドとしての共有目標の設定と追求するべきだ。
- 意見2: メンバー間の相互理解と協力に基づく活動を優先する。
- 意見3: 共同性の確保による集団活動の安定性と持続性を考えるべき。
バンドは才能に委ねれば上手くいくのか、それとも連帯感や組織力で成功していくのか。
あなたはどう思いますか?
■個々の志向性を優先
- 目的: 個人の芸術的自由と創造性を最大限に発揮する。
- 建前: 個々の才能とアイデアがバンドの音楽に新たな価値をもたらす。
- 本音: 自己表現と個人的な目標達成への強い動機。
- 信条: 個人の創造性と独立性を重視する。
■集団の共同性を優先
- 目的: 共有されたビジョンに基づいて協力し、バンドとしての目標を達成する。
- 建前: メンバー間の協力と相互理解がバンドの成功に不可欠である。
- 本音: 集団としての一体感と目標達成への共同の努力。
- 信条: 集団の調和と共有価値の尊重。
では、ここで一緒に考えて頂きたいことがあります。
「なぜバンドは不完全燃焼で離散してしまうのでしょうか。」
あなたはどう思いますか?
■理想と現実の間
「解散の理由は、音楽の方向性の違いです。」
ほとんどのバンドが解散する時の理由として、方向性の違いという理由が挙げられます。
より具体的に言えば、音楽性の違いと称されることもあります。
方向性と音楽性の違い。
それはまるで、連携が取れていない事業部のコミュニケーションを見ているようなものです。
大体そのような会社は、企業理念(目的)と達成手段(志向性)が現場の人間に共感されていません。
バンドがスターダムにのし上がるためには、コアファンをどれだけ集められるか、そして熱量をどれだけ上げられるかだという意見があります。
つまり、イベント回数を増やして浮動票(潜在顧客)にリーチして、固定票(コアファン)に変えていくということです。
そう、まるでそれは企業のマーケティング担当者がやっていることと親和性があると言えるでしょう。
すると、バンドが成功するためには経営者視点で中長期的かつ大局的なモノの見方が出来る人財が必要であることが見えてきます。
その意味で、私は、マネージャー(或いはプロデューサー)とはそれを補う存在だと考えています。
介在価値の無いマネージャーほど、汗を拭いたり身支度を整えることを仕事だと考えている節があります。
それは一昔前に揶揄されたような、お茶を出してコピーを取るOLと同じです。
敏腕なマネージャーはバンドの経営者或いはコンサルの立場であり、演者が未来に向かって歩むための道筋を提示することが出来ます。
世話をするマネージャーと成功への道筋を提示するマネージャー。
同じくバンドマンが気持ち良く演奏する状態を作っていることには変わりませんが、その効果と将来性には大きな差があります。
だとするならば、音楽性と方向性の違いが生まれる理由も見えてきます。
つまり、それは、経営者視点でバンドの将来、未来への道筋を描ける(提示する)人財がいるかどうかです。
もしいなければ、どれだけ才能と積み重ねた努力があったとしても、協調性と献身性に溢れていたとしても離散していきます。
善きマネージャー(或いはプロデューサー)を専門で派遣する事業。
もしくは、そのような知見を提供するような場があれば、もっと日本のバンドは活性化していくのかもしれません。
私たちは、もっとマネージャー(或いはプロデューサー)の介在価値を見直すべきだったのかもしれません。
バンドに限らず、才能が武器になる職業や事業において、こうした考えが取り入れられていくのかなと。
その変化に着眼するともっと面白くなりそうだなと思わされるテーマでした。
あなたなら、どんな理想の状態を想像しますか?
■乖離を埋めるための事例
- 協力的作曲プロセス: メンバーそれぞれがアイデアを持ち寄り、共同で曲を作るプロセスを確立する。
- ローテーションリーダーシップ: プロジェクトごとにリーダーを変え、個々のメンバーがバンドの方向性に影響を与える機会を提供する。
- 定期的なフィードバックセッション: メンバーが互いの貢献を評価し、バンドとしての目標に対する進捗を共有する。
- 共同の社会活動: バンドとしての一体感を高めるために、音楽以外の活動にも共同で参加する。
- 個人プロジェクトの支援: メンバーが個人的な音楽プロジェクトに取り組むことを奨励し、サポートする。
■未来を担うべき主体
バンドのメンバー、マネジメントチーム、そして音楽コミュニティ全体が、個々の志向性と集団としての共同性のバランスを達成するために協力し、責任を共有するべきです。
■乖離を埋めるための具体的な手段
- オープンなコミュニケーション: メンバー間の意見交換を促進し、相互理解を深める。
- 共有ビジョンの明確化: バンドとしての目標と価値観を明確にし、共有する。
- 個人の貢献の認識: メンバーそれぞれの貢献を認識し、評価する。
そしてあなたは、どうやって理想と現実の間を克服していきますか?
この記事へのコメントはありません。