「経営は人。そう仰る人が多いですよね。でも、人はだいたい決められた通りには動かない。だから最短最速を標榜する人からすれば、システム化やテクノロジー導入は必須なのかなと。」
人事担当をされている方とお話をした際に、HR(人的資源)について考えさせられました。
■「テクノロジー主導のHR戦略に切り替えていくべきだ。」
- 意見1: AIと自動化による効率的な人事管理で管理コストが減る。
- 意見2: データ駆動型の意思決定により不公平感を打ち消せる。
- 意見3: テクノロジーを活用したリモートワークと柔軟な働き方が実現出来る。
■「人間中心のHR戦略を踏襲すべきだ。」
- 意見1: 個人のニーズとキャリアの発展に焦点を当てるべき。
- 意見2: 社員の福祉と職場の人間関係の向上が離職率減少に繋がる。
- 意見3: 多様性と包摂性の推進が公平な環境を整えることが出来る。
無慈悲な判断にこそ慈悲を見出すべきか、それとも人情溢れる判断に豊かさを見出すべきか。
あなたはどちらを選びますか?
■「私情を挟まない鉄の判断が公平感を生み出す。」
- 目的: 組織の効率と生産性の最大化
- 建前: 最新テクノロジーの導入による革新
- 本音: コスト削減と業務の自動化
- 信条: テクノロジーによる未来の創造
■「過ちも含めて不確実性に価値がある。」
- 目的: 個人の成長と福祉の促進
- 建前: 社員の個人的なニーズとキャリアの発展に焦点
- 本音: 人間関係と社会的つながりの重視
- 信条: 人間中心のアプローチと社員のモチベーション向上
では、ここで一緒に考えて頂きたいことがあります。
「人的資本管理にAIが介在することで、どのような影響が起きるのでしょうか?」
あなたはどう思いますか?
■理想と現実の間
サッカーにVAR(ビデオアシスタントレフェリー)が導入されるよりも前に導入されたテクノロジーがあります。
それが、GLT(ゴールラインテクノロジー)です。
「審判の判定に抗議をするな。リスペクトせよ。」
審判の判断に逆らってはいけないと。
これは少年サッカー(4種)から脈々と教わる掟のようなものです。
今から約10年前、2014年ロシアワールドカップの時です。
GLTが導入された当時は大きな反響がありました。
ある人は人間が判断するから面白いのであって、その人間味あふれる判定にこそサッカーの魅力があると。
またある人は、正確に機械が判定をしてくれることで選手の誠実さが報われると。
人間は自分の行いが正しく評価されない時に怒りを覚えるものです。
尊厳を傷つけられたと感じる人もいるでしょうし、無力感を抱えてしまう人もいます。
「迷うことや傷つくことは、生きている証拠だと思うようにしている。」
正味な話、現実社会には不合理が溢れています。
忖度やえこひいきといった言葉があるように人間の判断は曖昧で不確実性がどこまで行っても払拭されません。
その不確実性が心の重荷になるのであれば。
そういった心境から発想されるのが、一度決めた判断基準がブレずに実行される状態はどうすれば実現出来るのかというものです。
それが、人的リソースの管理をテクノロジーに任せるということです。
例えば、日本漫画界の巨匠手塚治虫は火の鳥において、AIが国家を管理する世界を描きました。
しかし、そこでは鉄の判断によって融通が利かない側面が注目されています。
こうしたことを考えていると最近思うことがあります。
それは、「未来は確実に予想できればできるほどつまらなくなるのではないか?」ということです。
言ってしまえば、預言者ほど未来に希望を持てない人間もそういないんじゃないのかなと。
私はこれまで徹底的に未来予想について思考を重ねて来ました。
今起きている事象が、未来においてどのような影響を与えてどんな結果を生み出すのだろうかと。
「人間らしさとは、不確実性にある。」
その過程で認識せざるを得なかった事実。
これが今の私の結論です。
つまり、それは、不合理で曖昧な結果になるからこそ、再分配あるいは補填という考え方が必要になるということです。
アムロ「なんでこんな物を地球に落とす?これでは、地球が寒くなって人が住めなくなる。核の冬が来るぞ。」
シャア 「地球に住む者は自分達の事しか考えていない、だから抹殺すると宣言した。」
アムロ 「人が人に罰を与えるなどと。」
シャア 「私、シャア・アズナブルが粛清しようというのだ、アムロ。」
アムロ「エゴだよ、それは。」
逆襲のシャア
人間にはそれぞれ主張があり、想いがあります。
そのほとんどが、初めは善意から生まれています。
しかしその善意が、立場と境遇の違いによってすれ違っていく。
離れる時には意味がある。
つまり、AIというのは、意味の消失をいともたやすく行ってしまう可能性があるのではないでしょうか?
その境界線と理由について、納得のできる答えを見出していくこと。
そこが、このテーマの面白いところだなと思わされました。
あなたなら、どんな理想の状態を想像しますか?
■乖離を埋めるための事例
- ハイブリッドワークモデルの採用
- リモートワークとオフィスワークの組み合わせによる柔軟な働き方。 出典:moconavi.jp
- AI支援の人事管理システム
- AIを活用した効率的な人事管理と個人のニーズに対応するシステム。 出典:it-trend.jp
- 多様性と包摂性の推進プログラム
- 組織内の多様性と包摂性を促進するための教育プログラムとイニシアティブ。 出典:www.cas.go.jp
- 従業員福祉プログラム
- 社員の健康と福祉を重視した福利厚生プログラム。 出典:www.reloclub.jp
- リーダーシップとチームビルディングの強化
- 効果的なリーダーシップ開発とチームビルディング活動。 出典:www.invitejapan.com
■未来を担うべき主体
HRコンサルティングにおけるバランスの取り方は、組織のリーダー、HR系コンサル、従業員、およびテクノロジー開発者によって推進されるべきかなと。
■乖離を埋めるための具体的な手段
- 継続的な技術革新と適応: テクノロジーの進化に合わせた組織の適応。
- 組織文化の変革: 多様性と包摂性を重視する組繩文化の構築。
- 個人のニーズへの対応: 個々の従業員のニーズに対応するための柔軟なアプローチ。
そしてあなたは、どうやって理想と現実の間を克服していきますか?
なんと、、、
AIが人間を管理するのか、人間は人間が管理するのかという非常に興味深い問いをみつけてしまって寝ようと思ってた自分がどっかにいってしまいました。
昔からAIが人の仕事を奪う、AIは本当にすごいんだという会話をチラホラ聞いていましたが、去年あたりあから生成AIの普及、特にChatGPTの普及速度の加速によってながら会話をしている人の大半からAIに対する自分の立ち位置、立場の再確認といった当事者意識がうまれたと感じています。
それでは、「人的資本管理にAIが介在することで、どのような影響が起きるのでしょうか?」
という問いに関してまず思うことは雇用面だと思ってます。
「仕事がなくなるのではないか」、「つまり解雇になるのか」といった声が今にも増してでてくることでしょう。ただし裏を返せば、今までの雇用構造に変化が生じるのであって、現状の定義された仕事が入れ替わるとった認識になると思います。つまり影響をつきつめると雇用面を担う人事などに影響が出ていくのではないのでしょうか。
そして、AIに寄り添う人と、AIから指示をうけるだけの人に分かれていくと思っております。
とはいえ、人は楽を求めてしまう生き物です。それはいくつのも時代が証明をし続けています。つまり人は自然と楽な方に流れていき、いつのまにかAIのマネジメントも受け入れる未来があると思ってます。ようは今も薄々ありますが自分の意思決定をAIに委ねるといった感じですね。
ただ、便利な時代になってきたからこそ、人と人が結束して一体感をうむムーブメントは大事なのかもしれません。
そう感じました!
いつもありがとうございます!
こんにちは。今回も楽しく拝読させていただきました。
(組織として)人間を管理する主体が、人間であるべきか、機械であるべきか。
問いへの答えが一度出たとしてもすぐに覆る可能性のある、実に底の見えない問いであるように感じます。
青木コーチが述べるように、
・機械による管理では、私情が挟まれず厳格公正な管理がなされます。(となる可能性が高い/できる)
・人間による管理では、事情を汲んだ柔軟公平な管理がなされます。(となる可能性が高い/できる)
という大きな特徴があるように感じます。
また同時に、機械による管理には、『絶対となる規則/ルールが明確であること=抽象的表現ではなく数値的表現にてすべての基準が明確になっている。』ことが必要であると思います。
そのルールを人間が策定し、機械が厳格に運用すれば、それは人間の機械による管理がなるのでしょうか。
それとも、ルールの策定も機械が行わなければ、人間の機械による管理は成り立たないのでしょうか。
また、運用する機械のアルゴリズムを人間が作るとそれは、、
では、ルールを策定する機械も運用する機械も機械が作ったとして、その世界観はまるで…。
人間と機械の付き合い方も、遺伝子技術と同様にどこでラインを設けるのか、倫理観に近いものが必要になる気がしました。