次世代継承学

【第7話】偶然と必然と第三の何かを探る

「理由もなく始まりは訪れ、終わりはいつだって理由を持つ。」
浜崎あゆみ『M』には、運命について考えさせられるフレーズがあります。

ここからは、運命と選択という二つの観点が存在していることが読み取れます。

1つは、理由もなく訪れる始まり、すなわち運命の力によって動かされる人生。
人生の歩みは生まれた瞬間から完璧に、運命によって決められているという考え方です。

もう一つは、終わりには必ず理由があるという、人間の選択や意志によって形成される人生。
どんな環境に生まれたとしても、強固な意志が未来を変えていくという考え方です。

「成功者になるための法則がある。」
メディアや社会は、成功と失敗を必然的な結果として伝えたがる。
なぜなら、私たちに分かりやすく訴求するため。

しかしそれは、社会的な成功や価値観が、一定のパターンや形に固定されているという先入観を与えています。

「知らないのは、言わないだけ。」
だから私たちは、成功者は運や才能に恵まれたものだと考えてしまう。
そして豊かな家庭の贈与に対して、言われもない憎悪をぶつけてしまう。

しかし、その裏側では数え切れないほどの失敗や挫折が隠されています。

「”平和”を知らねェ子供共と”戦争”を知らねぇ子供共との価値観は違う!!」
自己啓発やスキルアップを求める人々がいます。
それは、”人生の選択や努力が将来を大きく左右する”という思考を示していると考えられそうです。

一方、SNSでは瞬時の情報共有やバイラルヒットにより瞬く間に有名になることを狙う方々もいます。
それは、”努力はするが、あくまで運や偶然によって人生が決まる”という思考を示していると言えそうです。

しかし、ここであなたにも考えて頂きたいことがあります。
必然を運命と言い換えることはイメージが出来るかと思います。

では、偶然は本当に運命ではないのでしょうか?
私には、必然と偶然のどちらも自分の手を越えた範囲外のものに感じられるのです。

もちろん、自然をコントロールすることが人間的であり科学的であることは承知の上です。
しかしながら、もしかしたら、時の流れと存在の選択にはまだ見えていない観点があるのではないでしょうか。

「石がこの瞬間に全身全霊で石であるように、樹が全身全霊で樹であるように、全身全霊でただ斬ることの裡に在る。」
例えば、到底受け入れられないことかもしれませんが、偶然と必然は人間が想起した感覚の1つであり、ここに在るのは自然だけ。

偶然と必然の最良のバランスを探り、富と地位と名誉を至上の価値とするのではなく。
私たち存在は、あくまで時の水平面を巡る旅人であり、”起きる禍福の意味を読み解き自然で在り続けることが価値である”という考え方。

この観点からすれば、始まりも終わりも比較もなく、それぞれが持つ意味や価値を再評価し、三元論の認識や理解を得ようとするのかもしれません。
なぜならそれは、最終的に調和と均衡を求めることに繋がるからです。

あなたは、どう考えますか?


※浜崎あゆみ とは ※ONE PIECE とは ※バガボンド とは

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